「提供社の都合により、削除されました」 削除された記事はBaidu社の不都合な真実を突いたのか?
2014年05月04日09時05分にライブドアニュースがBaidu社元社員による問題行為の暴露を記事として公開しました。
しかし、この記事は現時点(2014年5月5日16:00)では以下のように記事本文が削除されてしまいました。

それでも完全に消さずに概要を残してくれたのはありがたかったです。だいたいのことがわかりました。また、これを元に記事全文のキャッシュや元記事のキャッシュを見つけることができました。
まず、上記記事の削除理由から提供社を探しました。すると、Googleにキャッシュが残っており、そこに記された内容から提供社が判明しました。

(出典:Googleのキャッシュ:「データ引っこ抜きは通常業務」バイドゥ元職員 - ライブドアニュース)
※記事を書いている最中に消えてしまいました。
ソースが読売新聞系のYOMIURI ONLINEであることがわかったので、サイトをYOMIURI ONLINEにしぼりあらためて検索すると、タイトルはひっかかりましたが記事そのものは完全に削除されていました。

そこでこちらも各種キャッシュを探してみると、Yahooに残っているのを発見しました。(※こちらもいずれ消える可能性があります)
当然ですが同じ内容です。しかし、かなり衝撃的な内容ですね。業務としてデータの引っこ抜きをおこなっていたとは。後述しますが、これは以前発覚した「Baiduによる不審なアクセス」とも関係がありそうです。
この記事掲載後、なんらかの理由でYOMIURI ONLINEは記事を削除せざるをえなくなったものと考えられます。その削除を受け、配信先のライブドアニュースも提供されたニュースを削除したのでしょう。しかし、ソースにはない部分であるライブドア社がまとめた概要は残してくれたのだと思います。
記事がなぜ消されることになったのかちゃんと説明がほしいところですが、残念ながらYOMIURI ONLINEではその説明を見つけることができませんでした。
今回の元Baidu社員によるリーク記事は、以前本ブログでもお伝えしたBaiduによる不審なアクセスに関係したものと思われます。
やっぱ信用ならねぇ 不審なアクセスをするBaiduと、すっとぼけるSimeji公式垢 クラウド変換データも送信? : I believe in technology
「みんなの顔文字辞典」や私も愛用している「緊急地震速報 by Extension」などのChrome拡張を開発していらっしゃる @mitsuaki_iさんがBaiduからの大量アクセスに対し、以下のような問い合わせをメンションで行っていました。
上記エントリでは4月14日までの動向を記事にしていましたが、その後、@mitsuaki_iさんは何度かBaiduや対応を約束したBaidu社傘下のSimejiの公式アカウントとやりとりを繰り返したものの、まともな回答は得られていないようです。
その後、各種ITメディアでもこの件が取り上げられ始めました。
半径300メートルのIT:みんなの顔文字アプリに忍び寄る中国企業 - Business Media 誠
このアプリが今、トラブルに見舞われています。日本語変換ソフトを提供するバイドゥ(中国の検索最大手Baiduの日本法人)のIPアドレスから、短時間に30万回を超える不審なアクセスがあったのです。
「不自然な大量アクセス」の理由を説明しない百度、ユーザーはどこまで信じるべきか | TechCrunch Japan
スマートフォンの草創期から人気を博してきたAndroid向け日本語IME(日本語入力)である「Simeji」。2011年末に中国検索大手のBaidu(百度)が買収したが、このSimejiにまつわる騒動が起こっている。
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中国検索最大手「百度(バイドゥ)」が、日本国内のソフト開発会社のサーバーに1時間当たり30万回の大量アクセスを行い、この会社のサーバーに一時、接続しにくくなったことが分かった。
これらの記事を見ると、当事者である@mitsuaki_iさんの質問は2週間以上無視したままであるにも関わらず、その間に行われたメディアの質問に対しては、核心部分についてははぐらかしながらも回答しているようです。
メディア対策は怠らないというところでしょうか。このような姿勢を見ていると、YOMIURI ONLINEの記事が消されたのもそのメディア対策の一環のように思えてしまいます。
Baiduはメディア対策に明け暮れるのではなく、一刻も早く@mitsuaki_iさんに公開の場で説明すべきです。「直接会って」なんていうのは一個人からすると脅しにも取れます。また、クラウド変換で使用されたデータを今回の不審なアクセスに流用しているかもしれないという疑惑に関しては、すでに@mitsuaki_iさんとの間だけの問題ではなく、全ユーザにも係ることです。
隠さずに、正式に、納得の行く釈明をしてもらいたい。切にそう願います。
入力情報無断送信が話題のBaiduさんとこのIMEがいつの間にかインストールされていた件とSimejiの怪しい挙動 : I believe in technology
昨日のこのエントリがYahoo砲のおかげもあり、結構な人気となったのですが、実はこのエントリを書く少し前に、私の知人のPCにいつの間にか「Baidu IME」がインストールされていたことが発覚しました。
Androidユーザ愕然! 百度に買収されていたSimejiが入力情報無断送信 PC向けBaidu IMEも : I believe in technology
クラウド連携型のIMEで中国百度が提供しているBaidu IMEとsimejiが入力情報を利用者に無断で送信していることがわかりました。
元職員は、他社サーバーからのデータ引っこ抜きは通常業務と告白
バイドゥ元職員、問題行為を暴露 - ライブドアニュース
しかし、この記事は現時点(2014年5月5日16:00)では以下のように記事本文が削除されてしまいました。
提供社の都合により、削除されました。 概要のみ掲載しております。
バイドゥ元職員、問題行為を暴露 - ライブドアニュース

それでも完全に消さずに概要を残してくれたのはありがたかったです。だいたいのことがわかりました。また、これを元に記事全文のキャッシュや元記事のキャッシュを見つけることができました。
まず、上記記事の削除理由から提供社を探しました。すると、Googleにキャッシュが残っており、そこに記された内容から提供社が判明しました。

(出典:Googleのキャッシュ:「データ引っこ抜きは通常業務」バイドゥ元職員 - ライブドアニュース)
※記事を書いている最中に消えてしまいました。
ソースが読売新聞系のYOMIURI ONLINEであることがわかったので、サイトをYOMIURI ONLINEにしぼりあらためて検索すると、タイトルはひっかかりましたが記事そのものは完全に削除されていました。

そこでこちらも各種キャッシュを探してみると、Yahooに残っているのを発見しました。(※こちらもいずれ消える可能性があります)
「日本語入力の辞書機能向上のため、他社のサーバーからデータを引っこ抜いてくるのは通常の業務だった」。 バイドゥ日本法人で昨年まで働いていた男性はこう打ち明ける。 例えば、上場企業名を入力すれば即座に変換できるようにするため、情報サイトのサーバーに入り、企業名の「読み方」のデータを取得していた。男性は「本などの資料からデータを打ち込むべきだと進言しても、上司に『そんな時間のかかることをやっている暇はない。サーバーからデータを取ってこい』と指示された」と振り返る。
「データ引っこ抜きは通常業務」バイドゥ元職員 : IT&メディア : 読売新聞(YOMIURI ONLINE)
当然ですが同じ内容です。しかし、かなり衝撃的な内容ですね。業務としてデータの引っこ抜きをおこなっていたとは。後述しますが、これは以前発覚した「Baiduによる不審なアクセス」とも関係がありそうです。
この記事掲載後、なんらかの理由でYOMIURI ONLINEは記事を削除せざるをえなくなったものと考えられます。その削除を受け、配信先のライブドアニュースも提供されたニュースを削除したのでしょう。しかし、ソースにはない部分であるライブドア社がまとめた概要は残してくれたのだと思います。
記事がなぜ消されることになったのかちゃんと説明がほしいところですが、残念ながらYOMIURI ONLINEではその説明を見つけることができませんでした。
今回の元Baidu社員によるリーク記事は、以前本ブログでもお伝えしたBaiduによる不審なアクセスに関係したものと思われます。
「みんなの顔文字辞典」や私も愛用している「緊急地震速報 by Extension」などのChrome拡張を開発していらっしゃる @mitsuaki_iさんがBaiduからの大量アクセスに対し、以下のような問い合わせをメンションで行っていました。
上記エントリでは4月14日までの動向を記事にしていましたが、その後、@mitsuaki_iさんは何度かBaiduや対応を約束したBaidu社傘下のSimejiの公式アカウントとやりとりを繰り返したものの、まともな回答は得られていないようです。
昨日のバイドゥとのメール
バ「お詫びします。誠意ある対応したい。直接会いたい」
弊「会ってどういう話ができるの?」
バ「謝罪。今回の目的と説明。今後の改善」
弊「その内容を正式な書面で下さい」
バ「直接会いたい」
弊「書面にできない理由は何?誠意ある対応お願いします」
-返事待ち
— Mitsuaki Ishimoto (@mitsuaki_i) 2014, 4月 16
.@Simeji_jp @baidu_japan
何もご連絡がないのですが無視する方針ですか?社内で協議中ですか?
ログの公開を考えてます。公開に問題があるのかないのかハッキリと本日18時までにTwitterで回答下さい。ない場合は問題ないと回答したとみなしWebで公開します。
— Mitsuaki Ishimoto (@mitsuaki_i) 2014, 4月 17
その後、各種ITメディアでもこの件が取り上げられ始めました。
このアプリが今、トラブルに見舞われています。日本語変換ソフトを提供するバイドゥ(中国の検索最大手Baiduの日本法人)のIPアドレスから、短時間に30万回を超える不審なアクセスがあったのです。
スマートフォンの草創期から人気を博してきたAndroid向け日本語IME(日本語入力)である「Simeji」。2011年末に中国検索大手のBaidu(百度)が買収したが、このSimejiにまつわる騒動が起こっている。
中国検索最大手「百度(バイドゥ)」が、日本国内のソフト開発会社のサーバーに1時間当たり30万回の大量アクセスを行い、この会社のサーバーに一時、接続しにくくなったことが分かった。
これらの記事を見ると、当事者である@mitsuaki_iさんの質問は2週間以上無視したままであるにも関わらず、その間に行われたメディアの質問に対しては、核心部分についてははぐらかしながらも回答しているようです。
メディア対策は怠らないというところでしょうか。このような姿勢を見ていると、YOMIURI ONLINEの記事が消されたのもそのメディア対策の一環のように思えてしまいます。
Baiduはメディア対策に明け暮れるのではなく、一刻も早く@mitsuaki_iさんに公開の場で説明すべきです。「直接会って」なんていうのは一個人からすると脅しにも取れます。また、クラウド変換で使用されたデータを今回の不審なアクセスに流用しているかもしれないという疑惑に関しては、すでに@mitsuaki_iさんとの間だけの問題ではなく、全ユーザにも係ることです。
隠さずに、正式に、納得の行く釈明をしてもらいたい。切にそう願います。
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クラウド連携型のIMEで中国百度が提供しているBaidu IMEとsimejiが入力情報を利用者に無断で送信していることがわかりました。